conyacでどれだけ稼げるか

翻訳専門のクラウドソーシングサイトというのはいくつかありますが、その中のひとつがconyacです。他にはgengoなんかがありますね。

conyacでは、翻訳をすることによってお金(報酬)を得られます。では、どのくらい稼げるのか?気になるところですよね。

conyacにはおおまかに以下の3種類の依頼があります。
  • Light依頼
  • Standard依頼
  • Market
以下で、各依頼について説明していきます。ちなみに、筆者が実際にやったことがあるのはまだLight依頼だけであることをあらかじめ断っておきます。

Light依頼

Light依頼の翻訳対象は短い文章になります。1依頼につき、英日翻訳であれば720文字、日英翻訳であれば240文字の制限があります。短い文章であるため、気軽に翻訳することができます。もらえる報酬は文字数にもよりますが、1件あたり数十円です。ちなみに、短文なので文脈が無かったりわかりにくかったりすることが多い上、翻訳対象となる文章は少なくとも依頼者が機械翻訳などして意味がとれなかったものが大多数であるため、翻訳が難しいことも多いです。

Light依頼の報酬をもらえるのは先着2名のみ

気軽にできて1件数十円もらえる、それならいいじゃないかと思われるかもしれませんが、話はそううまくはありません。

報酬をもらえるのは、翻訳を提出した順で先着2名だけです。つまり、自分が先に翻訳を開始しても、後から翻訳を開始した人が先に提出してしまい、自分は報酬がもらえなくなることがよくあります。

先を越してきた人の翻訳のレベルがひどいとイラッとします(笑)。

Light依頼は激戦

次に説明するStandard依頼は、依頼を受けるためにはレベルテストでスタンダードレベルに認定されている必要がありますが、Light依頼については、レベルテストで認定というか、そもそもレベルテストを受けていなくても依頼を受けることが可能です。

また、Light依頼はそもそも依頼があまりないか、もしくは上記のように誰でも依頼を受けることができるせいか、依頼があっても数分から十数分で翻訳されてしまうことがほとんどです(3時4時などの深夜帯など、人の極端に少ない時間なら比較的余裕があります)。

そのため、Light依頼に継続的にありつくには、一日中PCに張り付いて、ブラウザでLight依頼のページをF5アタック(再読み込み)し続けなければなりません。ちなみに、メールでLight依頼があるという通知が来ることがありますが、だいたいページを見に行ったときにもう翻訳は完了しています。

結論として、Light依頼は稼げない

先に説明したように、Light依頼に継続的にありつくには、一日中PCに張り付いていなければなりません。しかし、それだけしても自分の翻訳が遅いと他の翻訳者に先を越されて報酬がもらえませんし、もらえたとしても数十円です。そのため、実際に一日中PCに張り付いてLight依頼をこなしても、1000円も稼げないのではないでしょうか。さすがに労力に見合った報酬ではありません。

Light依頼は稼ぐことを目的とせず、スキルアップと割り切るしかありません。というか、Light依頼のそもそもの位置づけが、駆け出し翻訳者のスキルアップのためであるようです。たまたまサイトにアクセスしてLight依頼があったら、スキルアップのためにやってみて、報酬がもらえたらラッキー程度に考えるのがいいでしょう。

Standard依頼

Standard依頼は、Light依頼と違い、依頼内容は数千文字の長文ですので、依頼をこなすには数時間かかり、あまり気楽にできるわけではありません(レベルが高い人は数十分でできるのかもしれませんが、筆者にはまだとてもできません)。また、依頼を受けるにはレベルテストである一定のレベルに認定されなければなりません。

報酬は文字数が多いこともあり、Standard依頼の方が多いです。いくつかの依頼について英日翻訳の報酬を計算してみたところ、1文字辺りLight依頼では約0.1円、Standard依頼では約0.4円になっていました。例えば、Standard依頼の英日翻訳4103文字の報酬は1641円になっていますね。

Standard依頼は報酬を獲得しやすい

Standard依頼で報酬を受けとれるのは基本的に先着1名ですが、依頼を受けられる人も(依頼を受けた人のキャンセルがない限り)ひとりのみです。つまり、依頼を受けてちゃんと制限時間内に翻訳して提出さえすれば、Light依頼のように後から翻訳を開始した人に先に翻訳されて報酬がもらえないということがありません。そのため、次に説明する競争が比較的少ないというのも相まって、割と報酬自体は獲得しやすくなっています。

Standard依頼は競争が比較的少ない

Standard依頼は、Light依頼と違い、数時間以上残存していることがよくあります。ただし、これについては、Standard依頼が消えるタイミングが、まだ筆者にとって不確かなのでなんとも言えません。というのも、筆者はまだStandard依頼を受けられないため、依頼の消えるタイミングが依頼を受けたときなのか、依頼を受けた人が翻訳を提出したタイミングなのか、その確認が取れません。

しかし、それは置いておいても、Standard依頼は、レベルテストを受験して、Standard以上のレベルに認定されなければ、依頼を受けること自体ができません。そのため、依頼を受けられる人自体が少なく、競争は比較的少ないです。

conyacではユーザのプロフィールを見ると、その人のレベルテストの認定レベルを見ることができるのですが、実際にconyacでいろいろな人のプロフィールを見て回ってみると、Standard以上のレベルの人はなかなかいません。つまり、Standard以上は結構な狭き門になっていると思われます。

筆者は先日実際にレベルテストを受験してみたのですが、Standardの一歩手前のレベルに判定されました。レベルテスト結果のコメントを見ると、的確に間違いの指摘をしてくれており、採点はまじめにされている印象を受けました。

Standard依頼はお小遣い程度は稼げる

Standard依頼はLight依頼と比較すると稼げますが、それでも報酬自体は安いです。私がやったとしたら、数時間かかって1000円とかになりそうですから、最低賃金にも届きません。また、依頼の数が限られているので、Standard依頼だけで十分な生活資金をまかなうのは不可能です。

Market

Marketは、他の一般的なクラウドソーシングサイトと似た仕組みになっています。依頼者が仕事をしてくれる人を募集しているので、それに応募(提案)していく形になります。そのため、ここで言えることはほとんど他の一般的なクラウドソーシングサイトに言えることと同じです。

Marketの競争率

Light依頼やStandard依頼と違い、Marketの依頼自体は常に何件かあります。しかし、応募は誰でも(レベルテストの認定レベルに関係なく)できるためか、英日・日英翻訳の場合はほぼ応募者数が募集人数を大きく上回ります。基本的に依頼者は経験豊富そうな人達から選んでいくはずなので、実務未経験者などはかなり厳しいかもしれません。逆に、マイナー言語の翻訳であればまったく応募者がいないということがあり得ます(だからといってマイナー言語の勉強をしても、依頼自体が滅多にないので時間の無駄かもしれません……)。

Marketは敷居が高い

応募(提案)時に希望報酬額の提示、推定作業時間、今までの経験やポートフォリオなどの自己アピールが必要になり、また、受注後も依頼者とのやりとりが発生するなど、フリーランサー的な知識や経験も必要になるため、そういった経験が無い場合、かなり敷居が高いです。

また、Light依頼やStandard依頼と違い、すぐに作業にとりかかって、数十分や数時間で作業完了というわけにはいかないので、ある程度予定が空いていないと、応募自体できません。

Marketの報酬

当然ながら報酬はピンからキリまでありますが、まともに生活していけるレベルで稼げる可能性としては、Marketしか選択肢がありません。だからこそ、敷居が高いにも関わらず、Marketの応募者が多いのだと思います。しかし、まともに稼げない可能性もそれと同じ、いや、それ以上にあるかもしれません。やはり、稼げるかどうかは他の一般的なクラウドソーシングサイトと同じように、その人の実力次第ということです。

まとめ


  • Light依頼で稼ぐのは現実的ではない。スキルアップの手段と割り切るべし。
  • Standard依頼はお小遣い程度は稼げるが、生活できるほど稼ぐのは無理。
  • Marketは他のクラウドソーシングと一緒。稼げるかどうかはその人次第。

つまり、まったく稼げないことはないですが、生活できるレベルで稼ぐのは難しいです。

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