いやー、久しぶりにブログに取り組む意欲が湧いてきて、色々試していると、Bloggerの特殊な仕様が気になってなかなか進みません。というのも、Bloggerのブログはアクセスした国によってURLが変わってしまうようなのです。
ccTLDリダイレクト
これに気づいたのは、セルクマ(はてなブックマークなどのソーシャルブックマークサービスで自分のサイトを自分でブックマークすること)してみようかなと思って、Chromeのはてなブックマーク拡張機能を開いたときでした。「このページには別のURLが提示されています。」
(; ・`д・´) ナ、ナンダッテー!! (`・д´・ ;)
なんか、ccTLD(ドメインの一番右のやつ)が.comのアドレスがある。
.jpと.comどっちをブックマークすればいいんだ……。と、迷ったのでちょっと調べてみることに。
すると、BloggerにはccTLDリダイレクトという仕組みが備わっているそうです。
例えば、このブログは日本から見ている人はURLが
https://anti-social-diary.blogspot.jp/
です。
しかし、別の国、例えばインドから見ると
https://anti-social-diary.blogspot.in/
とかになります。
なぜこんなことになっている?
この仕組みがあると、ある国で「このブログはけしからん!削除しろ!」と訴えられたときに、その国に対してだけそのブログを表示しないようにできるようです。おそらく.jpとか.inとかccTLDごとに、このブログはダメー!みたいなのを設定しているんでしょうね。2012年ぐらいまでは.comしかなかったのですが、.comだけだとこのコントロールが難しく、けしからんと言ってくる国にはブログ単位ではなくBlogger全体として非公開にするというような対策をせざる得なかったのでしょう。
実際に、2010年にはある1人のブロガーのせいでBlogger全体をトルコからアクセス禁止にするようなトルコ政府からの裁判所命令がありました。
もしくは、Blogger全体を非公開にするのではなく、訴えられたブログだけを削除するにしても、単純に削除してしまうと、そのブログはある国に訴えられただけなのに他の国からも見えなくなってしまいます。
だから、BloggerのccTLDリダイレクトには結構なメリットがあるのです。
参考
Country Code Aliases Have Real Purpose
問題点
私は当初、blogspot.jpで誰かがウェブサイト上にリンクを貼っても、日本からしかアクセスできないんじゃ?と思ったのですが、blogspot.jpのリンクは海外から踏んでもアクセスできると思われます。試しに、
https://anti-social-diary.blogspot.in/
や
https://anti-social-diary.blogspot.co.uk/
にアクセスしてみると、.jpにリダイレクトされました。
そのため、海外の人が.jpのリンクを踏んだら適切なccTLDに勝手にリダイレクトされるものと思われます。
そのため、主な問題点はソーシャルブックマークなどに登録するときのURLが、登録する人によって.jpや.comなどに分散してしまって、本来の評価が得られないということの方かと思います。
ちなみに、Google検索からのリンクは.comになっています。これは、HTML中にcanonical URLの指定がされており、これを参照してくれるからです。
<link href='https://anti-social-diary.blogspot.com/' rel='canonical'/>↑こういうやつです。
これにより、Googleのクローラーなどは.jpとかにアクセスしてきても、勝手に.comのアドレスを引っ張っていってくれるということですね。
ということなので、私はブクマするとしたら.comのアドレスにしようかなと思います。
対処方法もあるが・・・
.comのURLにncr(No Country Redirection)をつけると、一時的にccTLDリダイレクトが行われなくなります。例えばこのブログなら
https://anti-social-diary.blogspot.com/ncr
となります。
この仕組みを使って、.com以外のURLでアクセスしてきた場合に、.com/ncrのアドレスへ再度リダイレクトするというjavascriptをサイトに埋め込む回避方法を提案しているサイトがあります。
Bloggerでblogspot.jpにリダイレクトされるのを防ぐ方法 | DevAchieve
Blogger の国別ドメインリダイレクト対策コードを入れると、Cookie 無効 + JavaScript 有効なブラウザの環境下で無限リダイレクトする件
しかし、こういった回避方法に警鐘を鳴らすブログ記事がありました。
Country Code Aliases Cannot Be Bypassed
こういったjavascriptを埋め込んだリダイレクトの手法はスパマーがよく使うというのです。
どういうスパムかといえば、例えば、悪意のある人はBloggerのブログへのリンクをさり気なくどこかに貼っておきます。するとそれを見た人は、「あ、BloggerのブログのURLだ。それなら変なサイトじゃないから安心だな」と思ってそのリンクをクリックすると、そのブログに仕込んだjavascriptでリダイレクトして本来見てほしいサイトだったり危ないサイトへ飛ばされるわけです。
そのため、スパムとして検知されてブログがロックされたり、最悪削除される可能性があると。
そんなわけなので、とりあえず対策はせずにしておこうと思います。
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